手ぬぐいの柄が出来るまで「町家祇園祭」編

手ぬぐいの柄が出来るまでを

順を追ってご紹介するシリーズ、

今回は「町家祇園祭」です。

町屋祇園祭00A.jpg

1).町家の中から見える祇園祭の風景を描きたく

まずはこの、「窓」から見える構図からスタートです。

山鉾を良くご存知の方であれば迷わず祇園祭の風景だと

ご理解いただけると思いますがもっと山鉾を見せないと

判りづらいのと迫力が足りないのとで

もっと見せることにしました。

町屋祇園祭00B.jpg

2).「窓」を斜めにすることで

先程よりかは山鉾が見えてきましたが

構図に無理があり不自然です。

町屋祇園祭00C.jpg

3).構図を元に戻し「窓」を大きく取りました。

人を足すことで活気も出てきました。

しかし、「窓」から見えるにしては車輪の高さが高すぎる気がします。

町屋祇園祭100423.jpg

4).車輪の下まで見える様に

「窓」から「玄関」に変更。

山鉾も大きく見え、町家のすぐそばを通る臨場感も出てきました。

町屋祇園祭100507C最終.jpg

5).より「玄関」らしさを出すために

格子の影を足したりと試行錯誤。

町屋祇園祭100507D.jpg

6).「土間」にはった水に映りこむという構図に修正し完成です。

京都の町家の雰囲気も出て良い仕上がりとなりました。


手ぬぐいの柄が出来るまで「竹林に紅葉」編

手ぬぐいの柄が出来るまでを

順を追ってご紹介するシリーズ、

今回は「竹林に紅葉」です。

紅葉の柄はいくつか製作していますが

少し違うタイプの紅葉を描きたいというところからスタートしました。



1).竹林越しに見える紅葉を描くことに。

しかし、竹と紅葉の一体感がありません。



2).奥に竹を足し「竹林の中の紅葉」という雰囲気を試みる。

竹が増えた分紅葉が目立たなくなったので、竹の色を薄くしてみる。



3).あっさりとしてしまったため竹を太くして背景を薄グリーン一色で竹林の雰囲気を出してみる。

その分紅葉も増やすがまとまりが無い。



4).背景の竹林を復活させ、前面の竹の色に変化を付けるがまとまりの無さは解消出来ない。



5).思い切って縦柄に変更。

竹が長く見える事で竹林の鬱蒼とした雰囲気が強調された。



6).竹や紅葉の、位置・色味・間隔などを探る作業を続ける



7).紅葉と竹を幾重にも重ね奥行き感を出し

下部分に紅葉を配置して安定感を出して完成。



こちらは後に別配色で青紅葉バージョンも製作し

お陰様でそれぞれ人気柄となりました。

手ぬぐいの柄が出来るまで「五鯉躍」編

手ぬぐいの柄が出来るまでを

順を追ってご紹介するシリーズ、

今回は「五鯉躍(ごりやく)」です。

「五匹の鯉が躍る」と書いて「五鯉躍(ごりやく)」

を、テーマに御利益のありそうな縁起の良い柄を描きたくスタートしました。

五鯉益100702B.jpg

1).「竜門」の急流な河を登った鯉は龍になる」という「登龍門」にかけて

五匹の鯉が滝を登る構図にしました。

しかし、溺れているようにも見えます。

五鯉益100702C.jpg

2).鯉の向きなどを変え溺れている感をなくし、

全体の色味を濃くしました。

構図も少し寄り気味に修正。

五鯉益100702Dfujii].jpg

3).勢いを出すため一番上の鯉を跳ねさせました。

色味も更に濃くしてみました。

しかし一番下の鯉が見切れているのが気になります。

五鯉益100702F.jpg

4).鯉を密集させ全体的に構図を更に寄り気味にしました。

永楽通宝と永楽屋のロゴも仮入れしてみました。

色味も調製中です。

五鯉益20最終.jpg

5).ロゴのタイプを変更し

色も最終収まり完成です。

お気付きだと思いますが

鯉の色を都度変更しています。

上から下に掛けて

1)は、


2)と3)は、


4)は、


と変化し、最終は

5)は、


バランスを見て色々と試してみました。


手ぬぐいの柄が出来るまで「巳」編

手ぬぐいの柄が出来るまでを

順を追ってご紹介するシリーズ、

今回は干支柄の「巳」です。



1).毎年発表している裂取(きれどり)模様の干支のシリーズで

2013年の干支「巳」を製作するにあたり

まずはこの様なデザインからスタートしました。



2).這っている「巳」より

巻いている「巳」の方が縁起が良さそうでしたので

縦に修正しました。



3).正月に飾られる方も多いと思い

裂取の模様を「四季」から縁起柄「松竹梅」に変更です。

そして、「巳」の怖さを和らげるために

全体的に薄い色に変更し、巻いてる回数も減らしました。



4).色味が薄過ぎたので少し濃くしました。

「口」の有無について色々な意見があったのでここで検討に入ります。



5).結局「口」は取り、色味を再修正し

額に入れることを想定して若干全体的に縮小して完成です。


手ぬぐいの柄が出来るまで「祇園の冬」編

手ぬぐいの柄が出来るまでを

順を追ってご紹介するシリーズ、

今回は「祇園の冬」です。

冬の町屋梅100917A.jpg

1).人気の「町家の格子シリーズ」の梅バージョンで製作スタートです。

冬ですので少しですが障子を閉めてみました。

冬の町屋梅100917B.jpg

2).色味が暗かったので背景を明るくし迎春ムードに。

冬らしさを出すのに雪を降らせてみました。

冬の町屋梅100924.jpg

3).雪があると、「春が近付いている」感じが薄れ

冬らしさが出過ぎたため雪を外しました。

向かいの町家の色味も再調整です。

冬の町屋梅101001A.jpg

4).落ち着き過ぎている感じがし、華やかさを出すために紅梅と白梅を入れ替えました。



梅の描き方や屋根の下部分を描き足すなど細かな修正を行いました。

冬の町屋梅101001B.jpg

5).「祇園の冬」完成です。

京都らしい、春を迎える1枚に仕上がりました。


手ぬぐいの柄が出来るまで「舞妓さんの四季」編

手ぬぐいの柄が出来るまでを

順を追ってご紹介するシリーズの

今回は「舞妓さんの四季」です。

季節ごとに柄を制作させていただくことが多いのですが

こちらは、1枚で四季を感じていただけるような

京都らしい柄を制作したいと思い

デザインを進めた柄です。

舞妓巽橋091001.jpg

1).京都らしい柄と思い、

「舞妓さんが橋の上で京都の四季を感じている」

というコンセプトでデザインをスタートし

まずは上記の柄が出来ました。

しかし、少しシンプル過ぎました。

舞妓巽橋091023.jpg

2).そこで、四季のそれぞれの花などに「木」を足し

「橋」に厚みを加え、

「だらりの帯」の柄を描きこみました。

舞妓巽橋101027.jpg

3).帯だけでなく「着物」も描き足し華やかにしました。

「冬」の箇所をより冬らしくするために

梅から「雪の積もる松」に変更し

舞妓さんに、雪除けに「傘」を持ってもらいました。

舞妓巽橋101109.jpg

4).冬の「傘」に雪をのせました。

また、夏の「傘」を「うちわ」に変更し

秋の舞妓さんに「傘」を持ってもらいました。

舞妓巽橋101109最終.jpg

5).この変更はこだわりの部分となりますが

夏の舞妓さんが持つ「うちわ」を

「京丸うちわ」に変更しました。

左下にロゴを入れ、その分少し冬の舞妓さんを右に移動し

「舞妓さんの四季」のデザインの完成です。

この後、型を作成し

実際に生地に染色して

色調整を何度か行い

厳しい検品を行ったものを

店頭に並べています。


手ぬぐいの柄が出来るまで 「春の路」編

先日のブログで

当社の手ぬぐいのデザインが完成するまでを

順を追ってご案内しましたところ

大きく反響をいただきましたので

今回はより具体的にご紹介させていただきます。

永楽屋細辻伊兵衛商店の手ぬぐいで

「春の路(はるのみち)」という

舞妓さんが祇園の町並みを歩く柄があります。

今回はこちらのデザインが出来るまでを

順を追ってご紹介させていただきます。

お茶屋春101217.jpg

1).好評の「町家の格子シリーズ」の流れでまずは作成しました。

しかし、舞妓さんが2人居るのにあまり華やかさがありませんでした。

お茶屋春101224A.jpg

2).右上の木に桜を咲かせ華やかさを出してみました。桜が目立つように

格子の色を少し濃くしてみました。

しかし、せっかく舞妓さんが居るのにあまり目立ちません。

お茶屋春110107A.jpg

3).思い切って格子を外してみました。スッキリとし、良い雰囲気になりました。

しかし、左上にあった,量昌弔猟鹽瑤不自然だったので取ることにします。

この時点で「向かいの町家から見えている景色」という当初のコンセプトは没にしました。

お茶屋春110107B.jpg

4).提灯を取った分、左側が寂しくなったので舞妓さん達を少し中央に寄せます。

ここで、重要なことに気が付きます。緑のお着物の舞妓さんの髪型が「割れしのぶ」、

水色のお着物の舞妓さんが「おふく」。

ご存知の方はお判りと思いますが、

舞妓さんの髪型は舞妓さんになってからの年数で変化します。

「割れしのぶ」より「おふく」がお姉さんです。

この絵で見ると若い舞妓さんが手ぶらで前を歩き、

お姉さんの舞妓さんが荷物を持って後ろから付いて歩いているようにも見えます。

お茶屋春110121.jpg

5).そこで「おふく」のお姉さんの舞妓さんが前を少し前を歩き

「割れしのぶ」の若い舞妓さんが一歩下がって歩いている並びに変更し

二人共にカゴを持ってもらいます。

半襟も付けました。



6).かごを描きこみ自然な持ち方に修正して左下に「永楽屋」ロゴを入れ

デザインとしては完成です。

この後、このデザインをもとに型を作成し

染色サンプルを作成します。

染色したサンプルをもとに色調整を行いますが

うまくいかない場合は型をつくり直すこともあります。

紙で見るのと生地に染めたものを見るのとでは

同じデザインでも大きく雰囲気が変わるデザインなども有り

本番の染めが出来上がるまで気の抜けない工程が続きます。



色々な工程を経て手ぬぐいの完成です。

社内で厳しい検品・検針を行い、

いよいよ店頭に並びます。

いかがでしたでしょうか。

また別の柄でもこの工程をご紹介させていただきます。


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